大阪相続税申告相談室
よくある相続税申告に関する相談事例
相続税申告についてのご相談
2022年09月01日
亡くなった父から受けた生前贈与も相続税の計算に含まなければいけないのでしょうか(大阪)
先日父が亡くなり、相続税申告が必要なことが分かっています。
悩んでいるのが生前贈与の扱いです。5年前から私と私の子供(父にとっての孫)は不定期で毎年100万円ぐらいずつ父から贈与を受けていました。110万円をこえる年がなかったため贈与税の申告は行っていません。
被相続人から受けた贈与についても相続税申告の対象となると聞いたことがあるのですが、どのようなルールなのでしょうか。また、私の子供は相続人ではありませんが、生前に父から受け取った贈与分についても相続税申告は必要でしょうか。(大阪)
現在のルールでは相続開始前3年以内に行われた贈与については相続税の対象です。
相続税には被相続人が亡くなる前の3年間で行われた贈与については、その贈与分を贈与時の価額で課税価格に加算するというルールがあります。言いかえれば、贈与者が贈与を行ってから3年以内に亡くなった場合には、その贈与分も相続税の計算に含まなければならないということです。亡くなる直前に駆け込んで贈与をして、相続税逃れが発生しないために設けられたルールとされています。ただし、被相続人が行ったすべての贈与が対象となるわけではなく、今回の相続が発生したことにより遺産を取得した下記の人が贈与を受けていた場合に、その人の課税価格に加算して計算します。
- 相続や遺贈で遺産を取得した人
- 相続時精算課税制度の適用者
- みなし相続財産(生命保険金や死亡保険金など)の受取人
このルールでは被相続人が亡くなったことにより何かしらの財産を取得したかどうかが加算対象者となるかの判断基準のため、法定相続人かどうかについては重要ではありません。したがって法定相続人ではない孫への生前贈与については、遺贈を受けていたり生命保険金の受取人になっていたりなどの理由がない限り、加算の対象外です。
なお、贈与税の基礎控除枠内の110万円以下の贈与であっても、加算されますのでご注意ください。また贈与があったとしても、贈与税の配偶者控除の特例の適用を受けた場合など、加算されないケースもありますので、ご相談ください。
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