相続税の調査と国税局
国税局が税務調査をする場合
相続税の税務調査は相続税申告提出数に対して約8.3%、12件に1件は入ると言われています。通常は相続税の税務調査が行われる場合、税務署が調査を行いますが、まれにその税務署を管轄する国税局が調査をする場合があります。
日本には全国に12の国税局・国税事務所が存在し、その管轄下に税務署があります。税務署は全国に500署ほどありますが、税務署職員が相続税の税務調査を行えるのは、所属する税務署の管轄内で亡くなった人(被相続人)の申告書のみとなります。
それに比べて国税局職員は、管轄下にある税務署の相続税の申告書をすべて調査することが可能です。法人税の場合、資本金1億円以上の場合が、税務調査の担当が税務署から国税局に替わるひとつの基準といわれていますが、相続税の場合、どちらが調査の主体となるかにつき明確な基準があるわけではありません。
相続税の申告で調査する内容は、税務署も国税局も同じですので、どちらが窓口となった場合でも、対応としてやるべきことに変わりはありません。税務署職員が担当する税務調査でも銀行調査は行い、仮装隠ぺい行為を把握すれば重加算税を賦課します。しかし、総じて国税局が調査に入る場合は、その期間が長くなるかつ、内容が厳しくなる可能性があるので覚えておきましょう。
相続税に強い税理士
税理士でも相続税申告に慣れていない税理士もいることをご存知でしょうか。相続税は少し特殊な税金で、税理士の計算方法によって相続税額が大きく違う場合があります。特に相続財産に土地や非上場株式がある場合、相続税に慣れていない税理士に依頼した為に、気づかない間に相続税を多く納税している可能性もあるということです。