相続税とアパートの土地評価
こちらでは、アパートを建てた際の相続税における土地評価についてご説明します。
土地の評価は、一般的に路線価又は倍率形式に基づいて評価します。アパートが建っている土地については、通常の土地の評価額に貸家建付地評価や小規模宅地の特例を用いて評価額を減額できる場合がありますので下記にて詳しくご説明いたします。
貸家建付地評価
自身が所有する土地に賃貸用の建物を建築し、他人に貸している場合の土地のことを貸家建付地といいます。貸家建付地の価額は次の算式によって評価します。
[ 土地評価額 ×(1―借地権割合×借家権割合×賃貸割合)= 貸家建付地 ]
借地権とは主に、家を建てる際にその土地を借りる権利のことをいいます。地域や場所によって90%~30%と借地権割合は異なります。
次に借家権についてですが、借家権とは建物を借りた人が継続的に居住できる借家人の権利となります。借家権割合は全国で一律30%と決まっており、これは所有者が建物を利用するためには借りている人を退去させる必要があり、その分の費用を考慮しての割合となるため差し引くことが可能です。
アパートの中には、賃貸している部屋と空室やオーナー利用している部屋が混在しているものもあります。そのような場合は賃貸割合をかけて評価を行います。この賃貸割合は、アパートの各部屋床面積合計と実際に貸している部屋床面積合計の割合を指します。
小規模宅地の特例
小規模宅地の特例の「貸付事業用宅地」として一定の条件を満たすことにより、評価額最大80%まで引き下げることが可能です。この特例が使える土地は主に下記の3つになります。詳細については別ページにて解説いたします。
- 特定居住用宅地:住宅として用いていた土地
- 特定事業用宅地:事業で用いていた土地
- 貸付事業用宅地:賃貸していた土地(評価額の最大50%まで減額)
建物に係る評価減
建物は一般的に取得価格ではなく、固定資産税評価額を用いて評価を行います。アパートの価額は、その評価額から借家権割合と賃貸割合を考慮した金額であり、借家権割合は土地と同様全国一律30%になります。
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