相続税の時効
ここでは、相続税の時効についてご説明いたします。
ご親族のどなたかが亡くなり相続が発生した場合、葬儀の準備や各種書類の届け出、戸籍謄本・住民票の取得など、さまざまな手続きを行う必要があります。しかしながら相続税申告・納付には期限が設けられており、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内に完了しなければなりません。10か月以内と聞くと十分な期間だと思われるかもしれませんが、実際に相続手続きを始めてみると短く感じてしまうものです。
では、この期間内に相続税申告を失念していた場合、どのようなペナルティが課されることになるのでしょうか。また、相続税を納めずに済む「時効」といったケースはあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
期限を過ぎた相続税の申告・納付におけるペナルティ
被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内に相続税の申告・納付を失念していたとしても、後から税務署へ納税申告書を提出することは可能です。その場合、本来納めるべき相続税額とは別に無申告加算税や過少申告加算税、重加算税などのペナルティが課されることがあります。
相続税申告における時効
結論から申しますと、相続税申告においても時効は存在します。相続税申告の時効は原則として相続税の法定申告期限から5年が期限となっており、意図的に申告しないなど悪意があるとみなされた場合は7年に延長されることもあります。この期限までに税務署からの通知等がこなければ時効は成立し、相続税の申告・納付義務は消滅します。
「相続税申告・納付に時効があるなら、時効成立まで逃げ切ることができるのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、相手は強力な調査権限を持つ税務署です。当然のことながら被相続人や相続人の財産内容を把握していますし、預金口座の入出金情報なども本人の許可なく調査することができます。相続税申告をせずにいたとしても時効成立まで逃げ切ることはまず困難だといえるでしょう。
相続税申告は期限内に完了しないと本来納めるべき相続税額以上の税金を支払うことになるため、少しでも相続税を抑えたいと考えるのであれば計画的に相続手続きを進める必要があります。遺産分割協議がまとまらないなど、相続税の申告・納付期限に間に合わないと思われる際は、早い段階で専門家へ相談することをおすすめいたします。
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